伝染性単核症

長引く発熱やのどの痛み・だるさの原因として、伝染性単核球症が疑われることがあります。芦屋市の内科で相談可能です。

目次

最初にまとめ

  • EBウイルスをはじめとする様々なウイルス感染に伴う全身性疾患です
  • 発熱・咽頭痛・頚部リンパ節腫大などを比較的高頻度に認めます
  • 溶連菌性扁桃炎との見分けが重要です

感染

原因ウイルス

  • EBウイルス(以下EBV)
  • サイトメガロウイルス(以下CMV)
  • ヒト免疫不全ウイルス
  • HHV-6・アデノウイルス・B型肝炎ウイルス・単純ヘルペスウイルス…

上記のようなウイルスが原因として挙げられ、特にEBVによるものが有名です。

EBVは日常的に見られるウイルスで、20代以上の日本人の抗体保有率は90%を超えます(最近低下傾向があるようですが)。
主な感染経路は唾液で”、kissing disease”として知られ、20〜30代に好発します。

CMVも日常的に見られるウイルスで、以前はEBV同様に抗体保有率は80〜90%でしたが、近年になり低下しつつあります。
主な感染経路は母乳・唾液などで、元々は乳幼児期に家庭内で感染するケースが多かったと考えられます。その他性行為・輸血などによるものが挙げられます。

症状

主な症状

  • 発熱
  • 咽頭痛
  • リンパ節腫大

時に

  • 麻疹・風疹様の皮疹など

4〜6週間と比較的長い潜伏期間を経て発症し、発熱は38.0℃以上で1〜2週間続くことが多いとされます。

似たような高熱・咽頭痛・頚部リンパ節腫大を来すものに溶連菌性扁桃炎があります。
診察上も扁桃腫大などの所見が類似しますが、溶連菌性扁桃炎のキードラッグであるアンピシリンを伝染性単核症患者が服用すると高頻度に皮疹を生ずるとの報告があります。その他のペニシリン系・セフェム系でも皮疹の発生リスクがあると考えられ、伝染性単核症と溶連菌性扁桃炎の鑑別は適切に行う必要があります。

診断

ポイント

  • 肝機能障害
  • リンパ球増多
  • 異型リンパ球
  • 特異的抗体(EBV-VCA-IgMなど)

といった所見を認めることがあります。
インフルエンザや溶連菌性扁桃炎のように迅速抗原検査はありません

治療

通常自力で治るため、対症療法が主体となります。
また現時点で有効なワクチンはありません。

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