アタマジラミ
アタマジラミの診断や対処に困ったらご相談ください。登園対応や家庭での駆除方法も丁寧にご案内します(芦屋市の小児診療)。
最初にまとめ
感染
単純ヘルペスウイルス自体はそこら中の人が感染していると言っていいウイルスです。 日本皮膚科学会によればかつては思春期までにほとんどがの人が感染していたと言われていますが現在の抗体保有率は2人に1人程度のようです。
単純ヘルペスウイルスには主に上半身に悪さをする1型(HSV-1)と下半身に悪さをする2型(HSV-2)の2種類があり、口唇ヘルペスの原因になるのはHSV-1です。
ポイント
症状
アタマジラミは頭皮から吸血しますが、これに伴って痒みが生ずると考えられています。
感染当初はその数が少ないため痒みは感じにくく、数が増えるに従って痒みが増して、場合によっては睡眠障害などの精神的な負担になるほどまでになります。
かき壊したところが化膿することがあります。
ポイント
唇や口腔側の粘膜、あるいは唇周囲の皮膚に小水疱を複数生じます。違和感や痛みが先行した後に皮疹が出現することがあります。
水疱はしばしば破れ、口腔粘膜では口内炎のようになることがあります。
診断
虫卵は0.5mm程度と小さく、虫卵が少ない初期はていねいに探す必要があります。
えりあし・耳の後ろから頭頂部にかけて丁寧に観察しましょう。
しばしば毛髪に付着した角質が誤認されます。
ペン先などで動くかどうか確認しましょう。容易に動くなら虫卵の可能性は低いです。
ポイント
治療
成虫・幼虫の駆除と、これから孵化してくる幼虫の駆除を図ります。
上述の通り約1週間で孵化するので、10日間を目処に下記①〜③の対策を連日行います。
④の薬剤療法は必ずしも要しませんが、する場合は①〜③同様に10日間ほど続けましょう。
①クシがけ
目の細かい「すきぐし」で虫卵・成虫・幼虫を除去します。
頭髪の根本近くからすきましょう。
落下物を適切に処理する必要があるので洗髪共々浴室で行うのがお勧めです。
②洗髪
成虫・幼虫は適切な洗髪で駆除できます。
大人が洗髪しましょう。
③寝具・衣類の高温処理・洗濯
寝具や衣類に付着している成虫・幼虫・虫卵には熱湯処理が有効です。
上記条件下で浸漬した後に洗濯します。
④薬剤療法
必ずしも薬剤療法を要するわけではありません。
フェノトリンが有効ですが、処方薬は本症には適応がありません。
市販の「スミスリン®シャンプー」は使い勝手が良好です。
処方薬ではなく、ドラッグストアやオンラインで入手します。