キャッチアップ接種・経過措置で受けられるワクチンについて
定期接種のワクチンには、年齢や学年の制限がありますが、特別な「経過措置」や「キャッチアップ接種」が認められているワクチンもあります。接種のタイミングを逃してしまった方も、一定の条件を満たせば無料で接種を受けられる場合があります。
当院では、対象となるワクチンや年齢、接種期限について丁寧にご説明し、受け忘れた方や制度をご存じない方にも分かりやすくご案内しています。
現在実施されているキャッチアップ接種・経過措置一覧(2025年度)
定期接種は本来、年齢や学年に応じて時期が決まっていますが、さまざまな事情により接種の機会を逃した方のために特例的に無料接種が可能な「キャッチアップ接種」や「経過措置」が設けられているワクチンがあります。
2025年度(2025年4月~2026年3月)時点で、実際に施行されている代表的な制度は以下の通りです。
対象生年月日 | 対象年齢(2025年度) | 実施期限 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
麻しん風しん (第1期/第2期) | 2022/4/2〜2019/4/1生まれ /2018/4/2〜2019/4/1生まれ | 2〜3歳 /6〜7歳 | 〜2027/3/31 | 麻しん風しんワクチンの供給不足のため接種でき なかった方。 |
日本脳炎 | 1995/4/2〜2007/4/1生まれ | 17〜20歳未満 | 〜20歳の誕生日の前日まで | ワクチン勧奨が差し控えられていた世代への特例。 |
HPV | 1997/4/2〜2008/4/1生まれ | 17〜29歳 | 〜2026/3/31 | 定期接種の機会を逃した女性に対するキャッチ アップ接種。 2024年度までに最低1回接種済みの女性が対象。 |
風しん (第5期) | 1962/4/2〜1979/4/1生まれの男性 | 46〜63歳 | 2025/4/1〜2027/3/31 | 2025年3月31日までに実施済みの風疹抗体検査で 接種対象と判定された方。 |
帯状疱疹 | 年度内に70、75、80、 85、90、95歳を迎える方、 および100歳以上の方 | 〜2029/3/31 | 100歳以上の方は2025年度中のみです | |
各種定期接種ワクチン | 〜2027/3/31 | 新型コロナウイルス感染症に起因する事情により 規定の接種時期内に定期接種を実施できず、芦屋 市がその理由を妥当と判断した方。 |
麻しん風しん
対象者・実施期限
2024年度は麻しん風しん混合ワクチンの供給が不安定だったため、2024年度に第1期・第2期それぞれの接種対象年齢だった方を対象に、接種期間が延長されています。
日本脳炎
対象者・実施期限
2005年度から2009年度にかけて、接種の積極的勧奨が差し控えられていましたが、これにより接種を受ける機会を逃した方を対象に、特例措置が行われています。
日本脳炎ワクチンの接種回数は、
で、第1期・第2期をあわせて合計4回接種となっています。
対象年齢で、合計接種回数が4回未満の場合は特例対象でないかご確認下さい。
HPV(ヒトパピローマウイルス)
対象者・実施期限
2024年度で終了予定だったキャッチアップ接種が、ワクチンの供給不安定により接種機会を逃した方がおられる方を対象に、接種期間が延長されています。
2024年度までに少なくとも1回接種を受けていることが要件となっている点にご注意下さい。
風しん(第5期)
対象者・実施期限
風しんの追加的対策事業は、
という2段階の構成で、風しん抗体価が低ければ、風しんワクチン、あるいは麻しん風しん混合ワクチンを接種するという流れです。
2024年度をもって本事業は終了予定でしたが、2024年度は麻しん風しん混合ワクチンの供給が不安定だったため、風しん抗体価が低くても第5期接種を受けられなかった方がおられたと考えられ、こういった方を対象に、接種期間が延長されています。
対象者は、2024年度までに風しん抗体検査が完了している方限定である点にご注意下さい。
帯状疱疹
対象者・実施期限
2025年度から年度内に65歳になる方を対象に、定期接種が開始されました。
これに伴い、65歳から5歳刻みの年齢の方も2029年度まで定期接種として接種が受けられます。
新型コロナウイルス感染症の発生に伴い受けられなかった各種定期接種ワクチン
新型コロナウイルス感染症に起因する事情により規定の接種時期内に定期接種を受けられなかった方で、芦屋市がその理由を妥当と判断した方を対象に、接種期間が延長されています。
ポイント
詳細は芦屋市のホームページをご確認下さい。
キャッチアップ接種・経過措置に関連する情報リンク集
関連ページ
制度の詳細・行政の公式情報
キャッチアップ接種・経過措置に関するよくあるご質問
一定の条件を満たせば、対象年齢を過ぎていても公費(無料)で受けられる制度があります。
HPVワクチン・MRワクチン・日本脳炎ワクチンなどが対象です。該当するかどうか、お気軽にご相談ください。
年度や生まれ年によって対象が細かく決まっています。当院では対象年齢や接種歴の確認もお手伝いしています。
LINEで母子手帳・自治体からの通知などをお送りいただいても結構です。
クーポンや通知が届いていなくても、条件を満たせば接種可能な場合があります。
風しん第5期(MR)やHPVのキャッチアップ接種などは、自治体に問い合わせることでクーポンを再発行できることもあります。
経過措置による公費接種は20歳未満までが対象です。20歳の誕生日を過ぎると自己負担になるため、早めの確認・接種をおすすめします。
当院では、キャッチアップ接種・経過措置のワクチンも原則事前予約制です。
ワクチンの種類によっては在庫確保が必要な場合もあるため、Webまたはお電話でご予約ください。