兵庫県感染症情報センターからリリースされている週報から芦屋市・西宮市・神戸市の情報をピックアップして集計したものを若干のコメントをつけて配信しています。
※インフルエンザの縦軸は右のものです
インフルエンザ
下図は直近1年間のインフルエンザの動向です。
年末年始の減少傾向から再増加に転じ、増加の勢いは今週も衰えません。
現場的にはインフルエンザB型が特に多い印象です。
マスク・手指衛生・換気などの対策は適切にしておきましょう。
COVID-19
下図は直近1年間のCOVID-19の動向です。
2023年5月に5類感染症になったのに伴って定点観測に移行したためグラフは同時期からのものとなります。
12月中旬から明確に増加傾向に転じ、現状は第10波に相当する状況です。
増加中ではあるものの、先週から今週にかけての増加数は大きく減りました。
ピークアウトすることを期待したいところです。
最近のCOVID-19は、現場の印象としては溶連菌性扁桃炎を思わせる強い喉の痛みを伴うことが多い印象です。
現在流行中のインフルエンザ・COVID-19・溶連菌性咽頭炎のいずれも喉の痛みを伴いやすく、それらを適切に見分ける診療が必要です。
症状・重症化・後遺症などについて、ワクチンの接種回数に応じて程度・リスクの低減化を示すデータが出てきています。
基礎疾患がある方や高齢者はワクチン接種をより積極的にご検討下さい。
溶連菌性咽頭炎
下図は直近1年間の溶連菌性咽頭炎の動向です。
数値的には依然高値です。
溶連菌性咽頭炎も悩ましい動向です。
トレンドは減少傾向と理解していいように思われますが、絶対数は多く収束までにはまだ時間を要すると予想されます。
溶連菌性咽頭炎はインフルエンザのような急激で強い発症・強い喉の痛みを特徴とします。
急性期の症状の強さに加え、扁桃周囲膿瘍や咽後膿瘍などの合併症や急性糸球体腎炎などの続発症も問題になる感染症です。
一般感染症としては、数少ない抗生剤を要するものですので疑わしい場合は速やかな受診をお勧め致します。
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