ハンタウイルス感染症とは?症状・感染経路をわかりやすく解説

今般ニュースになっているハンタウイルス感染症。
「新型コロナの再来?」と懸念されている方々もおられるようですが、WHOは「パンデミックの始まりではない」とアナウンスしており、現時点(2026/05/11)で過剰な懸念は不要な状況です。

とはいえ、死亡率が高い感染症についてのニュースは気になるところです。
この記事では、現在ニュースになっているタイプのハンタウイルス感染症について、症状・感染経路・受診の目安をわかりやすく解説します。

最初にまとめ

チェックリストを確認する人物のイラスト
  • ハンタウイルス感染症は、主にネズミなどのげっ歯類が持つウイルスによる感染症です
  • ネズミの尿やふんに含まれるウイルスを吸い込むことで感染します
  • 20種類ほどがハンタウイルスに分類され、その多くはヒト‐ヒト感染はしません
  • インフルエンザ様症状から、重症化すると肺炎や呼吸不全を起こすことがあります

目次

ハンタウイルス感染症とは

ハンタウイルス感染症は、主にネズミ等のげっ歯類が保有するハンタスウイルスというウイルスによって起こる感染症です。
代表的な病型として、

  • 腎症候性出血熱(HFRS)
  • ハンタウイルス肺症候群(HPS)

があり、前者は腎障害+出血傾向後者は肺炎+呼吸不全を呈します。

特にハンタウイルス肺症候群では、急速に呼吸状態が悪化し、死亡率が30〜40%と非常に高い点に警戒が必要です。

日本では一般生活の中で頻繁にみられる感染症ではありませんが、海外では地域によって発生があります。

感染

主な感染経路は、感染したネズミの排泄物に含まれるウイルスを吸い込むことで、ヒト‐ヒト感染はまれです。

  • 閉鎖空間
  • 長期間使っていない倉庫や物置
  • ネズミの出入りがある場所

といった場所には注意が必要ですが、国内の発生報告は最近10年間以上ありません。

通常は人から人へ広がる感染症ではありませんが、一部のウイルス型では人から人への感染が報告されており、今般の事例はヒト‐ヒト感染の報告があるタイプのハンタウイルスです

症状

2〜3週間の潜伏期間経て発症し、初期には、

  • 発熱
  • 強いだるさ
  • 筋肉痛
  • 頭痛

など、インフルエンザ様の症状がみられます。

その後、

  • 息苦しさ
  • 吐き気・腹痛・下痢

などを伴うことがあります。

重症化すると急激に呼吸不全を呈して、死亡に至ることがあります。

診断

症状や診察所見から本症を診断することは極めて困難です。
感染の可能性がある状況や渡航歴などが疑うための重要な手がかりになります。

確定診断には、

  • ウイルス自体の検出
  • PCR等によるウイルス遺伝子の検出
  • IgMやIgG抗体の検出

が必要ですが、国内発生の少ない現状で、これらの検査を行える医療機関は非常に限られていると思われます。

治療

ハンタウイルス感染症に対する治療は、現時点では確立されておらず、対症療法を行いながら病状の改善を待つことになります。
一部でB型肝炎ウイルス治療薬が有効である可能性がありますが、今般の事例とは異なるタイプに対してです。

受診の目安

以下のような場合には、早めに医療機関へ相談しましょう。

  • ネズミの排泄物に触れた後に発熱した
  • 海外渡航後に高熱や強い筋肉痛がある
  • 咳や息苦しさが急速に悪化している
  • 強い全身倦怠感が続いている

特に呼吸苦がある場合は、早めの受診が重要です

よくあるご質問(FAQ)

人から人へ感染しますか?

通常は人から人へ感染する病気ではありません。
ただし、一部のウイルス型では限定的な人から人への感染例が報告されています。

日本でも流行していますか?

現在、日本国内で日常的に流行している感染症ではありません。
海外の一部地域で散発的な発生があります。

ネズミを見ただけで感染しますか?

通常は感染したネズミの排泄物を吸い込むことで感染します。
ネズミを見ただけで感染するわけではありません。

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