特定健康診査
特定健康診査がなぜ必要なのか、健診で何が分かるのかなどを解説しています。
なぜ特定健診を?
生活習慣病を予防して脳卒中や心疾患のリスクを下げます
動脈硬化症の進行とともに脳卒中・心疾患の発症や死亡リスクが上がることが知られています。
動脈硬化症を進行させる要因の一つは加齢ですが、高血圧・脂質異常症・糖尿病といった生活習慣病も同じく要因の一つであり、対策可能な生活習慣病を早期に発見して無用な動脈硬化症の進行を予防することが意図されています。
特定健診で分かること
検査項目が多くなくても丁寧に読み解けば色んなことがわかります
※年齢・検査所見・健康保険の種類によって実施されない項目があります
メタボリックシンドローム
「肥満+高血圧・脂質異常症・糖尿病のうちの2つ」が当てはまるかどうかで判定します。
メタボリックシンドロームはより動脈硬化性疾患のリスクが高い状態と考えられます。
なお、本判定上の高血圧・脂質異常症・糖尿病の判定は一般臨床の診断とは異なります
肥満
身長・体重を測定し、BMI≧25で肥満と判定されます。
BMI=身長(cm)÷(体重(m)) 2
高血圧
血圧測定で血圧≧140/90mmHg(2つのいずれか)で該当します。
ただし不慣れな血圧測定で血圧が高くなる方も多く、健診時の結果のみで高血圧と診断するのは早計です。
脂質異常症
血液検査(空腹時)で
中性脂肪≧150mg/dL
HDLコレステロール<40mg/dL
LDLコレステロール≧140mg/dL
のいずれかで該当します。
糖尿病
血液検査(空腹時)で
血糖≧126mg/dL
HbA1c≧6.5%
で該当します。
尿検査で尿糖が検出された場合も要注意です。
肝臓
血液検査でAST(GOT)・ALT(GPT)・γGTPをチェックしています。これらの異常値は肝臓病が判明するきっかけになります。
腎臓
血液検査でCr・eGFRを、尿検査で尿蛋白をチェックしています。これらの異常値は腎臓病が判明するきっかけになります。
心臓
診察で不整脈や弁膜症が分かることがあります。
これらの所見があった場合は心電図検査が追加で実施されます。
貧血
血液検査で赤血球数や血色素量が基準値を下回ると診断されます。
貧血はしばしば他の疾患の一所見として認めるので大事にすべき情報です。
健康診査の流れ
実際の健康診査の流れです
※眼底検査の適応と判断された方は健診後に「眼底検査受診券」をお渡しします。指定医療機関で眼科検査を受診されて健康診査完了となります。
問診票の記入
身体計測・血圧測定
診察
心電図 ※
血液尿検査
※心電図検査は適応と判断された方のみの実施
健診時の問診票の記入を事前にご自宅でされる場合は直接用紙を取りにお越し頂くか、ご連絡頂きましたらポストインさせて頂きます。