手足口病

ざっくりとどんな病気?

比較的軽度の発熱と、名前の通り手・足・口に皮疹・粘膜疹を認めるウイルス感染症で、いわゆる夏カゼの一つとして流行します。

感染

夏に保育施設単位などで散発的に流行します。

感染経路
  • 咳などによる飛沫感染
  • 皮疹(水疱)からの接触感染
  • 糞便からの糞口感染
かかりやすいのは
  • 未就学児に多く半数は2歳以下
  • 学童の流行もまれではない
  • 男児>女児
季節性
  • いわゆる夏カゼの1つで下記に流行しやすいですが、夏以外でも認めます
少し掘り下げて…
  • 原因となるのはコクサッキーウイルス(CA6、CA10、CA16…)、エンテロウイルス(EV17…)などです
  • 原因となるウイルスは複数種あり、ときに1シーズンで繰り返し感染することがあります
  • ウイルスは症状消失後も2〜4週間便中に排泄すると言われています
  • お子さんの病気として扱われることが多いですが、成人がなることもしばしばあります(私も40歳を超えてからなったことがあります😢)
症状

3〜5日間の潜伏期間の後、手・足・口に皮疹・粘膜疹が出現します。非常に大雑把に言ってしまうと、皮膚・粘膜症状を伴う風邪や急性胃腸炎です。

皮疹・粘膜疹はおおむね下のイラストのイメージです(多くのケースではつらい思いに至ることはありません)。

皮膚・粘膜症状
  • 典型的には手・足にポツポツっと赤みのある皮疹(水疱)と、いわゆる口内炎を認めます
  • 皮疹は3〜7日間で消えていきます
発熱
  • 38℃程度までの発熱を1/3くらいのケースで認めます
風邪・胃腸炎症状
  • 風邪症状や胃腸炎症状を伴うこともあります
少し掘り下げて…
  • 足の裏の皮疹は土踏まずには少ない傾向があります
  • 皮疹は手足以外の腕や脚に及ぶことも少なくありません
  • 個々の皮疹は最初は小さな赤い点で始まり、次第に大きさも隆起も増して水疱を形成します
  • 水疱中にはウイルスを認め、内容液を介して感染することがあります
  • 手のひらや足の裏の皮疹は皮膚のシワに沿って長軸の楕円形を呈する傾向があります
合併症

基本は問題なく経過する感染症ですが、まれに重篤な合併症を来すことがあります。

  • 無菌性髄膜炎
  • 心筋炎
少し掘り下げて…
  • 特にエンテロウイルスEV17による手足口病で、合併症が重篤化しやすい傾向が知られています
診断

流行状況や身体所見から診断がつくケースがほとんどです

  • 臨床診断 ← 一般外来では検査をしない「臨床診断」がほとんどです
  • ペア血清 → 2回血液検査を行ってその間に抗体がどれくらい増えたかをみます
  • ウイルスの分離・検出 → 咽頭ぬぐい液、水泡内容液、糞便、直腸ぬぐい液
治療

一般の風邪同様にウイルスを倒す治療はなく、自分の免疫システムがウイルスを倒すのを待ちます。

あとは症状のコントロールのための対症療法を行います。

  • 臨床診断 ← 一般外来では検査をしない「臨床診断」がほとんどです
  • ペア血清 → 2回血液検査を行ってその間に抗体がどれくらい増えたかをみます
  • ウイルスの分離・検出 → 咽頭ぬぐい液、水泡内容液、糞便、直腸ぬぐい液
少し掘り下げて…
  • 特にエンテロウイルスEV17による手足口病で、合併症が重篤化しやすい傾向が知られています
学校保健法にる登園・登校の規定

本法による登園・登校の規定はなく、解熱していて全身状態良好なら登園・登校は可能です。